セルフヘルプ・グループとは、直訳すると自助団体ですが、たいていは同じ病気(障がい)のある人同士が集まっている患者団体、障がい者団体や、その家族が問題解決のために集まって作っている家族団体のことを言います。
心臓病の子どもの場合は、一番古く大きな組織「全国心臓病の子どもを守る会」があり、会の中に主に先天性の心疾患者のための「心臓病者友の会」も組織されています。全国組織なので様々な心疾患の子ども、大人がいます。各都道府県別の支部もあり、住んでいる地域の福祉制度や医療制度についても相談にのってくれたりします。
また、ペースメーカーを植え込んでいる人たちのための「ペースメーカー友の会」や、ICDを植え込んでいる人たちの「ICD友の会」などもあります。
さらに、同じ病名別に、個人的にグループを作っている患者や家族もいますし、同じ病院で手術をした人たちの会などもあるようです。
グループの規模や活動内容は様々ですが、根底にあるのは、同じ病気の人は、自分(我が子)だけではないと知っていろいろな人の知恵や悩みを分かち合うためにあるのだと思います。そして、主宰する人(運営する人)も、会員も患者、家族という同じ立場です。
よく大きな組織の患者会などについて「そういう患者会や家族会って会費を払ってもメリットがないと思う」という話を聞きます。
また「病気や病院の情報は欲しいけど、会にはいると何かと人との付き合いが面倒くさそう」という気持ちも、いただくメールなどから感じられる場合もあります。
何をメリットと感じるかは、個人によって違いますから、一概にメリットがあるとは言えません。
ただ、そこには一人で悩んで悩んで、もう前に一歩も進めないと言う時に同じ立場の人と話をして少し気が楽になったりということがあるのではないかと思います。
また、患者・家族会にとって、そうした一人ひとりの会員の悩みや困りごとが会の次の活動につながっていくのではないかとも思います。今そのようにうまく機能しなくても、セルフ・ヘルプ・グループとはそもそもそういうものなのではないでしょうか。そうあって欲しいと思います。